頭蓋顔面劣成長症候群の症状 不正咬合とその他の口腔内症状
投稿日:2017年4月10日
カテゴリ:小児矯正
こんにちは😊
前回は、頭蓋顔面劣成長症候群に見られる主な症状にどのようなものがあるかを挙げていきましたが、今回からは、それぞれの症状がなぜ起こるのか、ということについて、ひとつひとつ説明させて頂きます。初めは「不正咬合とその他の口腔内症状」について説明致します。
不正咬合とは、歯並びが悪い状態のことを言います。その状態によって、歯がガタついている「叢生」や、噛み合わせが深い「過蓋咬合」、下の歯の方が上に比べ前に出てきてしまっている「反対咬合」や、前歯が噛んでいない「開咬」、上の前歯が出すぎている「上顎前突」など、様々な種類があります。
これらの状態の多くは、上顎の劣成長、上顎の下方成長、その原因となる舌や唇の間違った使い方が原因です。上顎が上手く成長できていないため、歯の並ぶスペースがなくなり歯がガタつきますし(叢生)、上の前歯が反対になってしまいます(反対咬合)。合わせて、上顎の成長方向が下方であるがために、噛み合わせが深くなります(過蓋咬合)。また、上顎を成長させるはずの舌や唇の筋肉の働き方に問題があるために前歯が噛まなかったり(開咬)出っ歯になってしまうのです(上顎前突)。
これらに共通して言えるのは、上顎が上手く成長できていないときに、または、上顎を成長させるはずの筋肉がうまく働いていないときに起こってしまう、ということです。つまり、不正咬合があるということは、「頭蓋顔面劣成長症候群」になっているということなのです。
不正咬合を放置し、やがて大人になったときには、その歯並びが原因で、虫歯や歯周病になりやすいのはもちろん、歯が割れてしまって、抜かなくてはならない、などのトラブルが頻発します。それらが、不正咬合に伴う口腔内症状です。
不正咬合は、頭蓋顔面劣成長症候群だとわかる、一番のサインです。お子さんの歯並びが悪いな、と思ったら、それは将来、喘息や腰痛、そして、高血圧や脳梗塞のリスクがある、というサインなのです。お子さんの歯並びが気になったら、「小児矯正・頭蓋顔面科」の受診をおすすめ致します。きっと、将来の健康な身体につながると思います😆
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