神経の治療をした歯が長持ちするための重要な処置 CR築造

投稿日:2017年7月22日

カテゴリ:根管治療

汚れを歯の内部に入れないことが大事

神経の治療と呼ばれる根管治療は、歯の内部の汚れを取り除き、治療後も内部に入れないことが大切です。神経を取り除いた歯の内部に汚れを入れないために、「フタ」を緊密にしなければなりませんが、この処置の一つが、土台を立てる処置「支台築造」です。

 

コンポジットレジンで土台を立てた症例

今回提示する治療は、神経の治療のあとに、コンポジットレジンで支台築造を行った症例です。神経の治療の最後の処置、根の内部に薬をつめる「根管充填」と同日に行いました。

歯の内部についた汚れを取り除いているところの写真です。

コンポジットレジンは歯の内部の表面にのり付けするので、その表面が汚れていてはしっかりとくっつきません。そのため、表面についた根管充填剤などを、きちんときれいに取り除く必要があります。

その後、コンポジットレジンが確実に接着するよう表面処理を行います。

そして土台となる材料、レジンを流し込んでいきます。

実際の処置の動画を提示致しますので、ご覧ください。

 

この処置のメリット

時間短縮できる

型取りが必要ないため、治療回数が少なくて済みます。

汚れが入りにくい

ラバーダムをして処置できるので、せっかくきれいにした歯の内部に汚れが入るリスクが格段に減ります。

歯を削らなくて済む

型取りのための余計な歯を削る部分がないため、歯の量を保存することができます。

 

まとめ

これらの一連の処置をマイクロスコープを用いて行うのですが、自分自身の経験上、この方法で、このあと装着するかぶせ物が壊れた、取れたなどのトラブルは、ほとんどないです。歯内療法専門Dr.として働いている表参道の先生からも、トラブルはひとつもない、と言って頂いています。

時間をかけ、丁寧に、確実に治療を行えば、歯科治療は成功します。自分の治療を見学している先生からも「根気がすごい、よくやれますね」と言っていただけるのですが、自分が治療に対して最も大切にしているもののひとつに、この「根気」があるかもしれません。根気があるからこそ、これだけの結果を出せているのかもしれません。

でも、自分が一番感謝しているのは、この治療に我慢強く耐えて頂いている患者さんです。いつも、長時間頑張っていただき、本当にありがとうございます。

柳沢歯科医院