納得できる説明と抜歯

投稿日:2017年8月10日

カテゴリ:未分類

抜歯を避けたいのは歯医者さんも同じ

患者さんが抜歯を避けたいのは当然ですよね。それは、歯医者サイドも同じで、抜歯は悲しい事実です。できることなら避けたいです。しかし、保存するのが難しい歯を無理やり残すのは、かえって患者さんにとって不利益になります。無理に残したがために、逆に患者さんを苦しめてしまった経験もしてきました。

抜歯をすべき歯は、心苦しいですが、きちんと抜いたほうが良いのです。

 

抜歯をするなら、納得できる説明をしたい

歯を抜歯するならば、患者さんが納得できる説明を心がけています。具体的には、レントゲン写真を患者さんに提示し、さらに、マイクロスコープで撮影した動画を見てもらい、患者さんに納得して頂けるよう努力をしています。

 

抜歯を行った実際の症例

抜歯を行った患者さんに実際に行った動画を使った説明を提示します。

歯は左下の一番奥の歯です。歯周ポケットが深いので、かぶせ物を外し、内部の様子を確認しました。術前は、歯の根にヒビが入っていることを予想していましたが・・・

かぶせ物を外すと、ヒビは入っていませんでした。しかし、歯周ポケットは深いです。

ゆれを確認しましたが、かなりゆれています。

この原因は歯周病、もしくは根の先の炎症、または、これらの複合体、ということになります。

この歯をどうするのか、レントゲン写真を動画を提示して行った説明のために伝えたことは次の通りです。

①費用と時間をかければ治るかもしれないこと

②しかし、その可能性は極めて低いこと

③難しい歯を無理やり残して後悔した苦い経験

これらを総合し、抜歯を提案してところ、患者さんもこれを受け入れて頂き、抜歯を行うことになりました。

抜歯をマイクロスコープを用いて行っているところです。

実際の動画を提示致しますので、ご覧ください。

 

まとめ

今回の患者さんは、残念ながら左下の一番奥の歯を抜歯しました。抜歯したのであれば、やらなければならないことがあります。それは、ひとつ手前の歯を残すことに全力を尽くすこと。今は、特に症状もない歯ですが、レントゲン上での根の治療をかぶせ物の質が低いため、このままの状態で放置すると、今後、抜歯になる可能性があります。この歯が抜歯になると、この患者さんは入れ歯、もしくはインプラントをしなくてはなりません。それは、避けたい・・・そのため、この手前の歯にできる限り最高の治療を施す必要があるのです。このような時に、自分の根の治療、神経の治療が生きてきます。

もし、抜歯をする必要があるならば、それは、すぐに行った方が良いと思います。保存したいのは、山々ですが、長い目で見ると、そちらの方が患者さんにとって良いことが多いのです。ならば、患者さんが抜歯を受け入れることのできる説明をしたい。そして、これ以上悪くならないために、その他の歯の抜歯を予防できる治療を行いたいと考えています。

このように、当院では、抜歯の際に、患者さんが納得できるな説明を動画を使って行っています。このような調布の歯医者をお探しの方を、ぜひご相談ください。

柳沢歯科医院