すきっ歯の子供たちが減っていることから見えてくること

投稿日:2017年3月29日

カテゴリ:小児矯正

こんにちは😀

今日は、子供たちのすきっ歯が減っていることについてお話ししたいと思います。

乳歯の歯並びには、通常、歯と歯の間に隙間があります。これを「発育空隙」と呼び、このスペースを利用して、サイズの大きい永久歯に生え変わっていきます。永久歯がきれいに並ぶためには、この発育空隙が大切になってきます。

しかし、この発育空隙が小さい、もしくはない子供たちが最近増えてきているように感じています。なぜか?様々な要因が考えられると思いますが、自分は、上顎の成長が不足している子供たちが増えてきているからだと思います。上顎の成長方向は、通常、前に、そして側方に成長するはずが、成長方向が下方であるため、歯の並ぶアーチが小さくなってしまいます。

ここで考えて頂きたいのですが、なぜ成長方向が悪くなっているのか?これにも、様々な要因が考えられますが、原因の一つに、舌が下がり、口がポカンと開いたままになり、口で呼吸をしていることが挙げられると思います。舌の支えがなくなると、上顎は下方向に成長してしまいます😢

まとめると「口呼吸→舌が下がる→上顎が下方向に成長→アーチが狭くなり、スペースがなくなる」という方程式が出来上がってしまいます😣

「頭蓋顔面劣成長症候群」と自分は呼んでいますが、上顎の成長がうまくいかず、成長方向が下方向になると、不正咬合、高血圧などの循環器障害、喘息などの呼吸器疾患、かぜ、インフルエンザにかかりやすいなど、身体への様々な悪影響が起こる可能性があります。

もし、お子さんの乳歯列に発育空隙がなければ、それは、上顎の成長不足であり、「頭蓋顔面劣勢長症候群」の可能性があります。このような症状の治療は、大人になってからできません。上顎の成長が終わっているからです。成長段階である子供のうちに、上顎の成長方向を変える必要があります。

当院で行っているMRCシステムを用いた矯正治療によって、その症状が改善するかもしれません。多くの子供たちが健康な大人になってほしいものですね😊