根の治療の完了 根管充填

根管充填とは？

神経の治療（根管治療）により、空洞になった根管内に人工物を埋め込み、歯の内部で細菌が繁殖するスペースをなくすために行う行程です。

右下の奥歯の根管充填

今回提示するのは、右下がジンジンするとのことで、虫歯治療を行ったところ、虫歯が予想以上に大きく、神経の治療が必要になった左下の一番奥の歯（右下７）の根管充填です。

治療前のレントゲン写真です。つめ物の下が虫歯になっているのがわかります。

神経の治療を行い、根管充填を行いました。

ガッタパーチャポイントと呼ばれる材料を根管内に敷き詰めて行きます。この材料は、熱を加えると柔らかくなる性質があり、この性質を利用し、根管内に可能な限り緊密に敷き詰めます。

これが、根管充填直後のレントゲン写真です。レントゲン写真上ではありますが、緊密に充填できているように見えます。

実際の処置の動画を提示致しますのでご覧ください。

まとめ

患者さんに術後の症状を聞いたところ、ジンジンとした感じは無くなったとのことです。神経の治療により、歯の内部の感染を取り除いたことにより、炎症が治まった証拠です。この健康な状態を保つために、この根管充填は重要な役割を果たします。

一般的に、この歯の治療は非常に難しいと言われています。特に、奥歯の治療はなおさらです。おそらく、マイクロスコープを使いこなし、神経の治療における知識がなければ難しいでしょう。実は、今日、大学時代の後輩が見学に来てくれていたのですが、その後輩に、「完璧です。講義で聴くよりも、実際の治療見た方がわかりやすいし、すごいことをやっていますね。追いつけるように頑張ります。」と言われ、うれしく思いました。この後輩にも、この治療の難しさがわかるからこその言葉だと思います。

このように、マイクロスコープを駆使し、ラバーダムによる無菌的な処置などの成功率の高まるコンセプトを持ち、根管治療を行うことが、治療する歯の健康を守るのに必要なことです。

柳沢歯科医院