小さい虫歯かと思ったら内部がドロドロになっていた歯

投稿日:2022年5月10日

カテゴリ:根管治療 虫歯治療

先日の投稿でも載せた写真ですが、一見そこまで問題なさそうな上の歯の奥歯です。

わかる先生にはすぐにこの歯が危険な状態であることがわかりますが、お口の中は暗いので、肉眼では中々見つけることは難しいと思います。この写真はマイクロスコープという歯科用の顕微鏡(2〜30倍拡大)で少し大きくして記録しています。マイクロスコープは拡大して見るだけでなく、強い光を当てることができたり、写真や動画を記録することができるので、患者さんにどこが虫歯になったのか、どのように治療してどのように治ったのか、どうして虫歯になったのかなどを見せることができます。

歯科治療のもやもや

私自身が昔歯科治療を受けた時に、「虫歯だから削っとくね、しっかり歯磨きしないとダメだよ」と言われるがままに治療をされて、しっかり毎日磨いてたつもりだけど、どうして虫歯になったのか、どのくらいの大きさの虫歯になったのか、どのような治療をされたのか分からなくてもやもやしたのを覚えています。

マイクロスコープを歯科治療で使用するようになってから、沢山のもやもやが患者さんにとって解消されていると感じていまし、私自身も精度の高い治療で以前は残すことができなかった歯を残すことができるようになったと実感しています。

大きく削ることなく、虫歯のあるところを限局的に削っていきます。

穴が空いて、汚れや虫歯が見えてきました。しかし、これはほんの一部が見えたに過ぎません。
もう少し削りました。

内部が見えてきました。

明らかに内部がドロドロ、グズグズになっているのがわかります。
大きく取り除いていますが、まだ内部の色がおかしいです。ドロドロしている感じもあります。

ここで勘違いしてはいけないのは、「歯を削らない治療」です。

全く歯を削らないで塗るだけで虫歯にならない薬はありません。

もちろん初期の虫歯でほとんど進行していないものには薬を塗って進行しないようにすることはできます。

しかし、これだけ大きな虫歯は薬だけでは効果がないですし、薬を塗るために歯の上部は削らないといけません。「悪いところはしっかり取り除いて健康な歯を削らないようにする」これがとても大事です。

虫歯を少し残してお薬で活動性を下げて詰める方法もありますが、その治療も少し残すために大部分の虫歯は取る必要があります。

ひどく虫歯になった部分はしっかりとらないと、削る必要のなかった部分まで進行してしまい数年後に結局大きく削ることになったり、神経をとったり、最悪歯を抜くことになるので気をつけましょう。

私は自分が虫歯治療をされて思うことは、小さい虫歯の時にしっかり精密なマイクロスコープでの治療を受けて、これ以上歯を削る必要がない状態にして、そして、自分の歯磨きを見直して歯をこれ以上虫歯や歯周病にしないことが大事だと考えています。

根管治療や虫歯治療でマイクロスコープでの治療を希望の方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。