詰め物の治療した後の激痛を我慢していたら

投稿日:2023年7月24日

カテゴリ:根管治療

ある患者さんが奥歯の違和感で当院に来院されました。

お話を聞いてみると、以前他の医院で奥歯の治療をした部位で、詰め物の治療を行った数日後に激痛が出たようですが、先生からは痛み止めを飲んで様子をみるように言わたようです。

実際に一週間くらいで落ち着いたようです。

しかし、半年に数回ほど違和感や痛みが出て、その度に先生に痛み止めを処方されてそのまま様子を見ていたようです。

一ヶ月ほど前から噛むと少し痛みがあったり、疼くような違和感があったので根管治療に特化した当院に来院されたようです。

歯髄の検査、レントゲンなどを撮影し、診断した結果、根尖性歯周炎と判断しました。

歯髄の検査では反応がなく、神経が壊死している可能性が高く、レントゲンで根の先に小さい透過像を認めたため、詰め物の治療をしたときに神経が感染していた、刺激によって障害を受けたなどの可能性が考えれらます。

この時点では神経は壊死している可能性があり、より炎症が波及してしまう可能性があるので、根管治療が必要になります。

実際のお口の中の写真です。

白い詰め物治療をした歯です。

詰め物を除去していきました。

歯髄腔まで到達しました。本来、神経に生活反応があれば、出血が認められますが、ぽっかり穴が空いて空洞になっていました。

周りを補強して、根の内部だけアプローチしていきます。

しっかりラバーダム防湿を行い細菌感染を起こさないようにしています。

内部の神経が溶けてドロドロになっていました。洗浄液などを使用して内部を綺麗に洗います。

根管治療で大切なことは、ラバーダムを必ず行い、マイクロスコープで拡大して治療を行うことですが、最初の診断がとても大事です。

詰め物を行った後に痛みが出ることはたまにあります。そして経過を見ていれば痛みが消え神経も問題ないこともありますが、今回のように壊死してしまうこともあります。治療後にしっかり定期的に神経の診査やレントゲンなどで経過をおこなったり、根管治療になるリスクなどを説明することがとても重要です。

虫歯治療や根管治療でお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科院にご連絡ください。