複雑な形の根管を持つ歯の土台作り

投稿日:2017年7月28日

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樋状根という複雑な形の根管

当院のブログでもたびたび出てきますが、「樋状根」という複雑な形をした根管を持つ歯があります。この形の根管を持つ歯の根管治療を難しいのですが、同時に、歯の土台作りとなる支台築造も難しいのです。

これが「樋状根」です。向きは違いますが、アルファベットの「C」の形をしています。

 

マイクロスコープを使った樋状根のCR築造

今回提示するのは、この樋状根の難しい支台築造をマイクロスコープを用いて行った症例です。

コンポジットレジンと呼ばれる材料を内面にノリ付けするので、その面をきれいにして、処理を行います。

きれいになった内面に、ボンディングといういわゆるノリを塗っていきます。

その後、コンポジットレジンを根管の細かい部分にまで行き渡るよう流し込みます。

さらに流し込んでいきます。

実際の動画を提示致しますので、ご覧ください。

この処置が終わった後のレントゲン写真です。

あくまでレントゲン写真での話ですが、空洞なく緊密に材料が充填されているのがわかります。

 

まとめ

この処置の精度が、今後この歯がどれだけ健康を維持できるか、ということの鍵を握っています。それほど、支台築造は重要な処置なのです。実際に、根管治療が必敗し、再根管治療の必要なケースでは、この材料をはずすわけですが、ほとんどのケースがきちんとノリ付けできていない、つまり、支台築造ができていないのです。

根管の形が樋状根ともなると、その難易度はさらに上がります。この難易度の高いコンポジットレジンを用いた支台築造を、当院では、マイクロスコープを用いて行います。それにより、内部の汚れを確実に取り除き、内面をきれいにし、正確にノリを塗ることができ、レジンを空洞なく、隅々まで充填することが可能になるのです。

マイクロスコープを用いた支第築造、これが、治療した歯の健康を守るためには必須です。

柳沢歯科医院