歯を大事にしない文化の理由 国民皆保険制度 患者さん側のデメリット

投稿日:2019年8月10日

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今日書く内容も、多くの読者に誤解を招きかねない内容です。ですが、あくまで、100%社会のために書きます。

私は歯科における国民皆保険制度の存在が歯を大事にしない文化の要因になっていると考えます。もちろん良い部分もありますが、今回は「歯科における国民皆保険の患者さん側のデメリット」について書きたいと思います。

 

保険診療の患者さん側のデメリット

治療を簡単に受けられてしまう

一見良いものです。安く治療うけられるので。しかし、歯科の治療、例えばむし歯は予防できる病気、なってしまうともう元に戻らないものです。このような特徴のある病気、予防が一番の病気になった場合に、治療が簡単にうけられてしまうため、予防の意識があまりにも低い、と感じます。つまり「安く治療ができるから、大丈夫でしょ?」という予防への低いモチベーションを感じてしまいます。

良い治療を受けることができにくい

保険診療における歯科医師への治療報酬はあまりにも低いのは有名です。歯科医師のみならず、歯科医療従事者の多くが感じているものです。この保険診療を使いながら治療していると、歯科医師側も食っていかないといけない、スタッフの生活も保証しないといけない、となるので、一回の治療に十分な時間を使うことができません。短い時間で、多くの患者さんを診療しないと稼ぐことができません。すると、当然、良質な治療を受けることができる確率は低くなるため、歯の寿命は短くなるでしょう。

 

まとめ

中には、赤字覚悟で保険診療で良質な治療をしている先生もいるでしょう。しかし、大切なのは、社会における風潮、マジョリティです。その病院に行っている患者さんだけが良い治療をおけていても、あまり意味がありません。多くの人が口腔内から一生涯の健康を築くことのできる世の中にしなければならないと感じます。

むし歯、歯周病は努力すれば、予防できる病気であることはわかっています。この努力を多くの人にしてほしいのです。しかし、この病気と健康がつながっていると、イメージできる人は少ないように感じます。なので、未だにむし歯が多い人がいるのです。今までこの方法でやってきて予防できるむし歯が予防できていないのです。

であれば、別の方法を選択する必要があると思います。私は、歯科における保険診療のあり方を変える必要があると考えます。もっと歯科治療におけるハードルを高くすべきだと思います。その方が、多くの人の口腔内へのモチベーションは高まると考えます。

歯科治療において「困っている人を簡単に助ける」ことが本当の優しさなのでしょうか?

もちろん、歯科治療へのトラウマがあり、歯医者さんに行けない、怖い、といった気持ちがある方もいらっしゃるでしょう。

しかし、このような背景がある中で、「むし歯にしたあなたが努力を怠った。治したいなら、努力しなさい」という厳しさが、逆に患者さんへの本当の優しさなのではないでしょうか?

人生100年時代と言われている中で、一生食べていかないといけないのです。社会と患者さんのために、歯科における本当の優しさがなんなのか、考える必要があるのではないでしょうか?

柳沢歯科医院