歯茎の痛み 原因は歯に入ったヒビ

投稿日:2020年9月24日

カテゴリ:根管治療

歯のこびり付いた汚れの除去と咬合力のコントロール

患者さんの主訴である「痛みや違和感」。実は、これらは歯科治療の本質ではありません。我々歯科医師は、歯にこびり付いた細菌と咬む力、つまり咬合力をコントロールすることにより、口腔内の健康を守っています。

 

細菌は様々な原因で歯にこびり付く

歯科治療の目的の一つは「細菌の除去」ですが、この細菌は様々な形で歯にこびり付きます。そのうちの一つが歯根破折、いわゆる歯の根に入ってしまった「ヒビ」です。このヒビは厄介で、この内部に細菌が入り込むと、その感染はその歯ごと取り除かなければなりません。つまり、抜歯が定石なのです。

 

ヒビはこんな形で入ることがある

ある患者さんの根の内部を見ていただきます。マイクロスコープで撮った写真です。

これがそうです。中央の液体が見えると思いますが、これが根の先から出ている出血です。この部分の左側に線が見えると思います。

矢印で示しました。これが、歯の根にできてしまった「ヒビ」です。

こうなると、厄介です。残念ながら、この歯は抜歯することになりました。

 

ヒビの入らないような根管治療

このヒビ。実は、科学的に、なぜ起きてしまうのか、原因が特定できません。そのため、あまり科学的に話が進まないのが実情です。しかし、そんな中、当院では、マイクロスコープを用いて、細かい部分まで、内部からの力が集中しないような根管治療を心がけ、可能な限り、この歯根破折を起こさないよう努力しています。

形あるものはいつか壊れてしまいます。しかし、このように、歯にヒビの入らないよう力のコントロールを意識した根管治療をご希望の方は、ぜひご相談ください。

柳沢歯科医院