上顎大臼歯には4つの根管があります

投稿日:2021年10月11日

カテゴリ:根管治療

上顎大臼歯の近心頬側第二根管

私たち世代の歯科大学の教育では、上顎大臼歯、いわゆる、上顎の奥歯である6歳臼歯と12歳臼歯は基本的に3つの根管があると習いましたが、実は、多くの場合4つの根管があることが多いのです。この4つ目の根管を「近心頬側第二根管」と呼びますが、この根管の見落としが、異常に多いのです。

現在は違いますが、当時の大学教育がそのような状況なので、仕方のないことなのですが、この見落としが原因で、多くのケースに問題が出ています。

ここでは、その4つ目の根管を、マイクロスコープを用いて見つけた写真を提示します。

ある患者さんの右上の6歳臼歯の歯の内部です。根管治療の途中です。

この部分に、「ニッケルチタン」と呼ばれるドリルを挿入すると・・・

サクサク入っていきます。

その下に空洞、つまり、根管のある証拠です。

最終的に入り口を大きくしたところの写真です。これが、見落とされていた近心頬側第二根管です。

このように、上顎大臼歯の4つ目の根管が見落とされるケースが多々あります。そして、写真に示したように、マイクロスコープを用いて、その見落とされた根管を見つけることができるのです。このような精度の高い根管治療を希望される方は、ぜひご相談ください。

柳沢歯科医院