歯の神経を残す治療(歯髄保存療法)

投稿日:2023年2月21日

カテゴリ:根管治療

ある患者さんが歯のしみる症状で来院されました。

何もしてなくても激痛などの強い症状はありませんでしたが、冷たいものでしみるとおっしゃっていました。食事の時は違和感が少しあるという感覚があったそうです。

随分前に他院で治療をした事があるそうです。

歯の神経の診査、歯髄電気診断、冷刺激診断を行ったところ、正常に反応しました。レントゲンでの判断は、神経に虫歯がかかっているように見えましたが、はっきりとは映っていませんでした。根の先に透過像はありませんでした。

患者さんと相談し、可能な限り神経を残す治療を行う方針で虫歯を除去していきました。

虫歯を削ったところです。

一部神経が見えています。これは歯髄保存療法の適応です。

唾液等の汚染を防ぐためにラバーダム防湿を行っています。(周りの青いゴム製のシート)

綺麗に洗浄し、歯髄を保護していきます。

 

神経を保護したところです。

歯髄の露出した部位のみにセメントを敷き詰め、それ以外の部分は別の材料で保護していきます。ここから仮歯を入れて経過観察していきます。

普段の生活で全く問題なく、レントゲンや検査で問題なければ、神経は問題なく残って被せ物をすれば普通に噛むことができるようになります。

この患者さんは、半年ほど経ちましたが症状もなく、レントゲンや検査でも正常な反応を示しています。

医療行為は絶対に治るはありません。そして、歯髄保存療法は成功率が高い治療とは言えないですが、神経を抜かずに保存できる方法としてその歯を長期的に残す可能性を上げる価値のある治療です。

神経を抜きたくない、歯をなるべく長持ちさせたい方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。