しみる歯に知覚過敏処置を繰り返されたが一向に良くならない。当院でマイクロスコープで確認すると・・・

投稿日:2023年10月5日

カテゴリ:根管治療

歯がしみる経験をしたことある人は多いと思います。

しみるのは歯の内部の神経(歯髄)が反応して生じる症状です。

具体的にどのような状態かというと、虫歯知覚過敏が大部分を占め、その他にあるのが歯のヒビです。

患者さんの訴えでしみる症状はとても多く、診察してみると知覚過敏が一番多いです。

冷たいものでしみたり、歯ブラシでしみる症状があって歯に穴が空いてない場合は知覚過敏が最初に疑われます。

逆に明らかに歯に穴が空いていたり、レントゲンで歯に大きな黒い影が写っている場合は虫歯です。

(しみなくても虫歯の時もあります)

知覚過敏の場合はシミどめの効果の強い歯磨き粉(シュミテクト)の使用を勧めたり、シミどめの薬を塗ることで症状が緩和されます。

そして虫歯は治療を行えばしみる症状は治ります。

しかし、稀に穴も空いておらず、シミどめの効果があまりでず、症状が続くケースがあります。

この場合は歯のヒビが疑われます。

歯にヒビが入ってしまい、その隙間から刺激が伝わりしみる症状が出てしまうのです。

この場合は、シミどめを塗っても効果が低く、しみる痛みも強く発現したり、普段の生活で気になる痛みになることもあります。

そして、このヒビはほぼ肉眼では見つけることができないです。

なので、マイクロスコープなどの拡大して確認する機器を持っていない歯科医院ではしみる症状の原因が、知覚過敏なのかヒビなのか判断するのがとても難しいです。

実際の当院に来院された患者さんを例に出します。

ある患者さんは、以前から食事やお水を飲んだ時にしみる症状がありました。

常にあるわけではないですが、頻度はそこそこ多く、ただ痛くて食事ができないほどではないので我慢していました。前の歯科医院には三ヶ月に一回通っていたので、当時の先生に染みることを伝えていました。その時は様子見するか、たまにシミどめを塗ってもらいました。一時的に良くなっている感じがあるので、そのまま様子を見て何年も経っていました。他の歯の根管治療で当院に来院されました。

その時にこの染みる部分もチェックしました。

これはマイクロスコープで拡大して記録した画像です。

左上の前から4本目の歯です。この歯に風をかけると染みる反応がありました。
さらに拡大してみてみます。

金歯との間に黒くなっているのが分かります。これはヒビが入ってそこがさらに汚れて黒くなったのだと考えられます。この部分を直さないとシミどめを塗っても治らない可能性が高いことを説明し、治療に入りました。古い白い樹脂の詰め物も入っているので除去していきました。古い詰め物を除去すると原因がしっかりとわかってきました。

明らかにヒビが入っているのが分かります。

一部ではなく、真っ直ぐ横断しています。

かなり良くない状態です。拡大しながらヒビを追従していきます。かなり深くまでヒビが入っており、いつまででも削ることになるので、アプローチできるギリギリの部分まで削って補強していきました。

ヒビと周りを補強しました。

ここからさらに形を整えて仮歯にしていきました。

この時点では、ヒビがかなり深く、かなり厳しい歯だと思いました。患者さんには、歯のひびがとても深く、神経を取る必要があるかもしれない、もしかしたら今後抜歯になるかもしれないとうリスクを説明しました。

しかし、実際は治療後から染みる症状は治りました。仮歯で数ヶ月経過を見て、神経の反応もしっかりあり、染みる症状も治療後からほぼなくなったので、ジルコニアを被せていきました。

現在は治療後数年経っていますが、その後の経過も良好です。

マイクロスコープのおかげで虫歯と知覚過敏ではなく、ヒビが原因だと診断することができました。そして、ヒビだけを選択的に削ることで歯をたくさん残しながら治療することができました。

今回のヒビもシミどめだけ塗っていないで早くヒビと気づくことができたらもっと安全に治療ができたかも知れません。マイクロスコープは治療だけでなく、診断するときにとても有用です。

染みる症状でお悩みの方は一度検査してもらうといいかも知れません。

虫歯やしみる症状でお悩みの方で調布市の歯科医院をお探しの方は柳沢歯科医院にご連絡ください。