頭蓋顔面劣成長症候群の症状 脳神経伝達異常の可能性
投稿日:2017年4月13日
カテゴリ:小児矯正
こんばんは😄
今日も、引き続き、頭蓋顔面劣成長症候群の症状について説明したいと思います。今日は「脳神経伝達異常の可能性」についてです。
頭蓋骨の中には、目や口の中の感覚や運動などを司る神経線維がたくさん走っています。その神経は脳から出ていて、それぞれの器官とつながっていています。
これは、脳が入っている頭蓋骨の模型です。この脳から出て、頭蓋骨の中を通る神経線維がたくさんあります。
脳から出ている神経線維の模型です。
これは脳が入っている頭蓋骨のスペースを上から見た写真です。いくつか小さい穴がありますが、脳から出た神経線維はこの穴を通り、それぞれの器官へとつながっているのです。
この神経線維は、圧力に敏感なんです。圧力がかかると、その神経に支配された器官の働きは鈍感になります。肘を打つと、手先までしびれる感覚を思い浮かべれば、わかりやすいと思います。
ここで想像して頂きたいのですが、脳神経の通る頭蓋骨の成長が悪いと、神経の通り道が制限されたり、穴が小さくなったりしますよね。この結果、神経と骨が触れる圧力が高まるのです。すると、圧力に敏感な神経の伝達異常が起こるのです。
この伝達異常が起こると、口の中の感覚の異常はもちろんのこと、噛む力を制御する機構も鈍くなるため、歯に強い力がかかりやすくなります。この結果、歯が割れてしまったり、歯周病が進みやすくなるのです。
「頭蓋顔面の劣成長→脳神経の通り道の制限→神経線維への圧力増加→脳神経伝達異常」という方程式が成り立ってしまうのです😣
この神経伝達異常が起こることも、まだ科学的に証明されていません。しかし、十分に起こり得る症状だと考えています。
頭蓋顔面の成長不足により、さまざまな症状が起こり得ます。口を閉じ、舌を上顎につけ、そして鼻で呼吸をし、頭蓋顔面の正常な成長を促すことが、いかに全身の健康に大切なことか、お分りいただけたでしょうか?
次回からは、「低位舌」により頭蓋顔面劣成長症候群の症状の説明を始めていきます。
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